サーバーラックの設計・製作について | 筐体ファクトリー
       
技術コラム
サーバーラックの設計・製作について
  • サーバーラックの設計・製作について

    筺体ファクトリーでもよく製作する板金加工製品で、サーバーラックがあります。

    サーバーラックとは、データセンターや企業のサーバー室などに設置する金属筺体で、サーバー本体を積み重ね、固定させて設置するためのサーバーを収納する専用の棚のことを指します。高い冷却性や耐震性、電源供給やネットワーク接続といった機能を備えているものがサーバーラックの主流となっています。

    金属筺体製のサーバーラックには大きく分けて2種類あります。1つは、デスクトップ型サーバーやタワー型のサーバーを収納する「テーブルタイプ」と呼ばれるものです。もう1つは、ラックマウント型サーバーやブレード型サーバーを収納する「キャビネットタイプ」です。キャビネットタイプの中でも、ラックマウント型のサーバーでは、規格化された19インチサーバーラックがあります。これは、米国電子工業会(EIA:Electronic Industries Alliance)によって規格化しているもので、ラックの1段あたりの幅が19インチ(約50cm)で、高さが1.75インチ(約5cm)であることから、19インチサーバーラックと呼ばれています。(EIAでは奥行きにはサイズの規定はありません。)

    また、サーバーラックの1段にあたるサイズを「1U」(U=ユニット)と呼び、1Uに適したサーバーを「1Uサーバー」と呼びます。

    ※ JIS規格でも19インチラックの規定がありますが、EIA規格との互換性はなく、横幅は480mm、高さは50mmの倍数となります。

    金属筺体のサーバーラックは、フレームと扉(キーシリンダー付きのものが多い)、マウントアングルと呼ばれる4本の柱とマウントレールを使用してサーバーを固定します。そして、内部に熱がこもらないように換気用のファンが取り付けられます。

    19インチサーバーラックは規格化されていますが、奥行きは自由に決められるので、その設計、製作はオーダーメイドとなる場合も多くあります。設置場所と中に収納するサーバーの数や大きさによって設計、製作を行うことで、最適なサーバーラックを作ることができます。