筐体製品のニブリング加工(追い抜き加工)によるコストダウン設計について | 筐体ファクトリー
       
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筐体製品のニブリング加工(追い抜き加工)によるコストダウン設計について
概要

筐体の製作において、ニブリング加工と呼ばれる加工にて自由曲線の抜き加工を行うことがあります。ニブリング加工とは金型をずらして打ち抜く加工のことを指し、追い抜き加工とも呼ばれます。筐体のような板金加工製品の抜き加工において、標準金型以外での抜き加工が要求される場合がありますが、標準金型で対応できるニブリング加工を行うことで、特殊金型が不要になります。しかし、ニブリング加工はニブリング跡と呼ばれる継ぎ目が残るので、その点を考慮しておく必要があります。

  • BEFORE

    筐体製品で、自由曲線の抜き加工(ブランク加工)が求められる場合があります。通常の金型にて1 発で抜けるサイズの場合は保有する金型で対応しますが、通常の金型で1 発で抜けるサイズではない場合、レーザー加工での自由曲線の抜き加工を対応する場合がありました。しかし、レーザー加工は加工チャージが高い傾向があり、加工コストが高くなってしまいます。また、レーザー加工は量産品には向いていないので、中ロットから大ロット品の筐体製品の製作には不向きでした。

  • AFTER

    筐体製品の抜き加工(ブランク工程)において、自由曲線の抜き加工や、標準金型での抜き加工が困難な場合には、ニブリング加工を行うことで必要なブランクを実現することができました。これにより、標準金型での抜き加工が可能となり、特殊金型を製作する必要がなくなりました。特殊金型ではなく、加工業者が標準的に保有している標準金型を使用するので、金型製作のリードタイム削減およびコストダウンを実現することが可能となりました。