筐体設計・製作の流れ | 筐体ファクトリー
       
技術コラム
筐体設計・製作の流れ
  • 設計・CAD / CAM

    < 設計・CAD >
    板金加工製品の設計を行う際には、加工のし易さ、必要精度およびコスト・生産リードタイムなどを考慮した上で、設計者の意図が加工者に伝わりやすい図面を作成することが重要です。そして、コンピュータを用いて設計・製図を行います。このシステムをCAD(Computer Aided Design)と言います。


    < CAM >
    CAM (Computer Aided Manufacturing)とは、コンピュータ支援製造のことです。 板金加工製品の製造を行うために、CADで作成された形状データを入力データとし、加工用のNCプログラム作成などをコンピュータ上で行います。出力されたデータは、CNC化された加工機械に送られ、加工が行われます。

  • 抜き / 曲げ / 溶接 / 他工程

    < 抜き >
    穴加工、ブランク加工とも呼ばれる工程です。加工材質・材料及び板厚、製品形状、加工精度や寸法公差、製作コスト、数量及び納期などを総合的に考慮し、加工方法を選択します。代表的な加工方法はタレットパンチプレス(タレパン)加工、レーザー加工、金属プレス加工、エッチングなどがあります。


    < 曲げ >
    ベンディングと呼ばれる加工工程で、プレスブレーキなどのベンディングマシン(ベンダー)と金型を使用して板材を曲げます。その曲げの形によって、L字曲げ、Z曲げ、コの字曲げなどがあります。また、曲げ方法もエアベンディング(バーチャルベンディング、ボトミング)、コイニングなどがあります。


    < 溶接 >
    曲げ加工によって成形を行った金属板同士を接合し、組み立て成形する工程です。金属板の材質・板厚、組立形状(接合形状)などに合わせて適切な溶接方法を選択します。 溶接方法も抵抗溶接であるスポット溶接、アーク溶接(TIG溶接、MIG溶接など)、ガス溶接、YAGレーザー溶接などがあります。


    < 他工程 >
    筐体のような板金加工品において、複数の部品点数から構成されている製品の場合は、完成品としてビスやネジ、スタッド、カシメによる組立作業が必要になります。また、バリ取りや溶接によって発生した歪み取りなどの仕上げ加工も行います。

  • 塗装・表面処理 / 検査

    < 塗装・表面処理 >
    部品の表面を塗装で処理をすることで塗膜を形成し、防錆・断熱・耐熱などの機能を付加することができます。溶剤塗装、粉体塗装、電着塗装などの塗装の種類があります。屋内で使用するものにはメラミン系の塗料、屋外で使用するものにはアクリル系の塗料が使用される傾向があります。


    < 検査 >
    図面に記載されている寸法および公差との照合を行う寸法検査、部品同士の干渉の有無、膜厚検査、員数検査などを実施し、品質に問題がないことを確認して出荷・納品を行います。