バーリング加工(バーリングカシメ)について | 筐体ファクトリー
       
技術コラム
バーリング加工(バーリングカシメ)について
  • バーリング加工(バーリングカシメ)について

    バーリング加工(バーリングカシメ)とは、板金加工によく使用される加工方法の一つで、平板に下穴をあけて円筒状にストレッチ、フランジングさせる加工方法です。バーリンク加工(バーリングカシメ)を行うことによって、薄板であっても有効ねじ部を作ることができ、ボルトやねじでの締結が可能となります。

    ボックスやケース、キャビネットなどの金属筺体において、薄板で筐体が製作される場合、板金の板厚が薄いために十分なタップ山を確保することができず、ねじ、ボルト締結部の強度不足が起こる場合があります。そこで、バーリング加工(バーリングカシメ)を行うことで十分なタップ山を形成し、立ち上がりのクリアランスが確保され、ねじ、ボルト締結部の強度を出すことが可能となります。

    タップ山の確保のために、従来であればナット溶接を行う場合がありましたが、バーリング加工(バーリングカシメ)を行うことで、別途、ナットなどの部材を調達する必要がなく、調達コストダウンを行うことができます。

  • また、バーリング加工(バーリングカシメ)は材料の伸びを使用し、下穴を押し広げることでフランジを成形します。バーリングの縁は伸ばされていますので、板厚減少し、一般的には、元の板厚の70%位まで薄くなります。バーリング加工(バーリングカシメ)は、使用する板金材料の伸びが影響しますので、加工の際には材料の特性、板厚と穴径を考慮し、バーリング加工(バーリングカシメ)によって得られる高さを設計段階から検討する必要があります。