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SGCCについて
SGCC(溶融亜鉛メッキ鋼板)はボックス、ケースなどの金属筺体製品に使用される、冷間圧延鋼板を原板として、97%以上の亜鉛を含んだメッキ浴にて表面に両面等厚の溶融亜鉛メッキ処理を施した表面処理鋼板です。SGCCはSteel Galvanized Cold Commercialの略称であり、トタン板とも呼ばれます。
SGCCの特徴は、メッキ層が厚いため耐食性に優れており、ボックス、ケース、カバーなど以外にも外装建材、自動車、屋外用機器などにも広く使用されています。
JISが規格している溶融亜鉛メッキ鋼板はSGCCの他にSGCH(一般硬質用)、SGCD1(絞り用1種)、SGCD2(絞り用2種)、SGCD3(絞り用3種)などがあります。また、構造用としてSGC400、SGC400、SGC440、SGC490、SGC570があります。しかし、筐体のような通常の板金加工においてはSGCCが用いられます。
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SGCCをはじめとする亜鉛メッキ鋼板の表面には、酸化亜鉛やその他亜鉛由来の酸化物(塩基性炭酸亜鉛)の薄い膜ができ、保護膜として作用します。鋼板に亜鉛メッキ処理を行うことで防食性を高めている亜鉛メッキ鋼板は、表面のメッキ層に耐食性を依存しています。しかし、亜鉛メッキ鋼板の表面被膜が何らかの原因で部分的に壊れた場合、例えば亜鉛メッキ層を突き抜けるような傷やピンホールがついても、鋼板よりも先に亜鉛メッキ部分が溶け出して腐食するため、亜鉛メッキ層が鋼板の犠牲となることで錆の進行を遅らせることができます(犠牲防食)。
また、同じ表面処理鋼板であるSECCなどの電気亜鉛メッキ鋼板に対してメッキの量は6~10倍を使用しているので、耐食性にとても優れた材質とされています。耐食性が必要になるケースやボックスなどの筐体やカバー、ダクトなどの板金加工製品の設計・製作を行う際は、どういった材質を選択するかで加工性、コストが変わってきます。設計段階からの材料選定がボックス、ケースなどの金属筺体のコストダウン実現の1つの要因となります。 -