紛体塗装(パウダーコーティング)について | 筐体ファクトリー
       
技術コラム
紛体塗装(パウダーコーティング)について
  • 紛体塗装(パウダーコーティング)について

    ボックス、ケース、ラック、キャビネットなどの金属筺体をはじめとした板金加工製品の塗装で使用される塗装方法で、紛体塗装があります。

    一般的な塗料は溶剤に顔料を溶かした液体で、板金加工製品に塗料を塗布した後に溶剤が揮発し、塗膜を形成させますが、紛体塗装は粉状にした顔料を直接、金属筺体などの板金加工製品に吹き付ける塗装方法です。細かい粒子を使用するので、紛体塗装はパウダーコーティングとも呼ばれます。また、紛体塗装は顔料の他に、硬化剤や添加剤、フィラー(下地の段差や凸凹、巣穴を埋め、面調整するもの)を配合する場合もあります。

    紛体塗装を行うときは、金属筺体などの被塗物をアースによってプラスの電気を帯びさせておき、マイナスの電気を帯びた紛体を吹きかけることで紛体が被塗物である金属筺体にくっつきます。そして、金属筺体へ紛体をくっつけた後にオーブンで加熱(焼き付け)、冷却することで、均一な塗膜を形成できます。

  • 紛体塗装は溶剤を使用しないので、人体や環境にやさしい塗装とされています。また、高分子量の合成樹脂を使用できるため、完成塗膜として高性能な塗膜を形成することができます。金属筺体の角部への塗料の付きが良いので、防錆効果が高くなります。